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バンカーを考える

当倶楽部のコース改造はバンカーによるものが多く、会員のみなさまからは難易度が上がり不評のお言葉をいただいております。
ところが、コース設計家に当倶楽部のコースを診てもらうと、「開場時の設計意図が消えている」と評価されております。本来ならば右ドッグのレイアウトだったものが、40年の間にフェアウェイが真っすぐになっていたり、昨今のボールやクラブの発達により飛距離が伸びたこともあり意味のないバンカーが存在したり・・・。
このような状況下で、コースを見直すにはバンカーの配置や形状を変えることが必要とのことです。実際に現存するバンカーは、長い年数を経過する間にエッジ切りを繰り返し、形状は丸みを帯びたものになり起伏や深さもなくなり難易度は落ちております。
ゴルフ誌に書いてあったことですが、コースを造成する際、バンカーの「可罰率」というものを考え難易度を調整しているそうです。「このバンカーは可罰率を0.5ストロークにするとか、0.2ストローク、0.8ストローク」といった具合に決めていたそうです。(バンカーはハザードですが可罰率は1ではない)
脱出できる方向と番手によって、正規の攻略ルートにグッドショットを打った場合との差異を調整し、「そのバンカーに入るには理由があって、果敢にチャレンジして入ったのだから可罰率は低めにする」「臆病に迂回したにもかかわらずミスがあって入ったのだから可罰率を高めにする」といった具合に設計するそうです。(月刊ゴルフマネジメント)
その意味で、現存するバンカーは経年変化により可罰率が概ねゼロのものが存在するとコース設計家は指摘するのです。

残念な指摘ですが、バンカーの意図するものが薄れ無残な形状を晒しているものが多いように思います。
会員のみなさまからバンカーの改造を反対されることが多いのですが、本来のコースを取り戻すためにも、毎年、改造を続けていきたいと考えております。どうかご理解の程、宜しくお願い申し上げます。