隻腕のゴルファー
私のお客様で、不慮の事故により片腕をなくされた方がいらっしゃいます。
ゴルフが大好きな方で、事故当時はかなりのショックを受けられたと聞いております。
最初は人前に出ることが嫌で、それとゴルフができないことが何よりも辛かったとのことです。
それから10数年経った今、スコアは90台で回っていらっしゃいます。
私も何度かゴルフをご一緒させていただきましたが、ティショットは飛ばないものの確実にミートされた球は真っ直ぐにコントロールされておりました。
「どうして真っ直ぐ飛ぶんですか?」と聞いたところ「邪魔をする手がないからね」と笑顔で答えられたのが今でも強く印象に残っております。
(確かに力が入って引っ掛けたりスライスしたり、私の右手は邪念の象徴のようなものです)
ゴルフができないことで失意の底に陥り、ゴルフで人生の希望を見出し這い上がってきたこの方を尊敬します。
「健常な心身が当たり前と思い、そんな自分に随分と甘えてきたな」と反省する貴重な機会をいただきました。
今も金沢でコツコツと仕事にゴルフに頑張っておられます。いつまでもお元気で。